2016年6月28日(火)月齢23.0 / いつかまた会えると信じて

前期も大詰め、大学の授業は佳境を迎えている。今年は二つの大学で、保育士さん、そして看護士さん、臨床検査技師さんになることを予定している人たちに会うことになった。

片方は阿比留始め三名のアシスタントの人たちと、もう片方は一人で出かける。乗る電車も違う。片方は近鉄電車、もう片方は京阪電車。当然ながら沿線の景色がまるで違う。乗り降りする駅の雰囲気、町の空気感、何より学生の人たちの漂わせているムード。でもそれは、同じ大学ですら、クラスが違えばガラッと変わるものでもある。

片方は、前期の学びの成果として、
グループ創作のダンスを発表してもらう。全部で10チーム。くじ運のもとに集まった学年の異なる相手と一緒に、狐につままれたような感覚でスタートしたのであろう創作は、振付法の基本を既に網羅している感があり興味深い。最終授業での発表が待ち遠しくなる。

もう片方では、ボディワークのナビゲート実践をしてもらうことにしている。一人一素材、ワークショップをプランして実践する。いくらそのワークショップの模擬参加者が気心の知れた友人たちであっても、予定通りになんか進まないこと、そこをなんとか自力で切り抜けるという経験しか、先々の役に立ってくれないことに気づいてもらうことがねらい。悩みながらも「こんなんもありなんちゃう?」とアイデアを語る頼もしさ。

自分が大学生だった頃など、文科系の学部は100パーセント座学だった。大学生と言わずとも、小学校から高校まで、芸術鑑賞は、私の場合もれなく椅子に座っての鑑賞だった。映画館のロビーで出席を取られるソワソワする感覚が懐かしくもある。が、20歳になる前に、あるいはその頃に、身体を伴って思考する体験があれば何かが今と違っていただろうか。それもクラスメイトと共に。

半期15回という期間は、意外に早く過ぎ去るものだ。今からお別れが寂しいのが困りもの。

(茉歩)