沖縄の翌週は東京だった。池袋、東京芸術劇場。夏恒例の地域創造フェスティバルだ。昨年はおんかつフォローアップセミナーでワークを担当させていただいたが、今年はダン活のプレゼンへの参加。私たちはこの事業の二期生で、07年から10年まで登録アーティストだった(当時は二期4年が最長規定だった)ので、6年ぶりのプレゼンとなる。
6組のアーティストが前半後半3組ずつに分かれ、順次25分の持ち時間で次年度開催館の方たちの前でデモンストレーションする。とはいえオープンなので、基本的にどなたでもご観覧可能。出番は6番目で、最初にeternoという近作の一部を上演し、その後ペアワークとそれをもとにした仕上げにトライした。各団体ともに色も風も違い、それがこのダンスそのものだと再認識。
関係者一同の交流会では、出会いと再会が交互に織り成され、どちらも興奮に満ちた時間を過ごした。翌日の午前中はダン活のススメを客席で聴き、昼には秋の公演をご一緒する(@川根本町)パーカッショニストの前田啓太さんと打ち合わせを持ち、続いて午後はおんかつオープンセミナーも聴講、刺激も発見もあり、さらに続いてバイオリニストの早稲田桜子さんや、ピアニストの中川賢一さんのプレゼンも拝見する。桜子さんとも秋にご一緒する(@山県市)ことが決まっているし、中川さんとは先月ステージラボ(@上田市)でご一緒した。フルコースに近いお料理を頂いたかのようなたっぷりの二日間。各地で事業を共にした、或いは現在も共にしている劇場の方々と珍しく東京で会うことの新鮮味までもがある。
その満腹感と満福感を象徴するかのように、池袋滞在で素敵なお店に出会った。入り日に宿の界隈をうろうろしていて偶然発見した椿三十郎。卵の黄身の本来の色に阿比留ともども仰天。素材に対する敬意とそれをお料理にしていくプロセスでの行き届いた丁寧さ。それは必ず伝わるのだと痛感。大切にしたいことは
ダンスとて同じだ。食事を通じてこう実感できたことの幸せが、今回の池袋滞在の充実をより心に残るものにしてくれた。
(茉歩)
写真はそのお店の看板です。