浴衣姿で装う女性は美しい。少女の装いだとまた格別の味わいがある。ネオンカラーの帯揚げの、しっくりと着こなせていないところがまた初々しい。祇園祭の山鉾巡行を控え、烏丸界隈は賑わいを増している。まだ交通規制のかかっていない道であるにもかかわらず、歩行者天国のつもりで真ん中を堂々と闊歩する人たち。暑いはずだ。と思った。京都は<祇園さん>の頃が一番暑い。毎年梅雨明けと前後する。そして毎年強いにわか雨に見舞われる。
北九州に来ても、祇園祭り。こちらは祇園太鼓だ。小倉の街のそこかしこを、太鼓を前後にあしらった小型の山車が闊歩する。山車ごとの曳き手の扮装はやはり浴衣で尻端折りだが、そこからのぞく脚もとはゆるやかで鮮やかな色のバンツ。このパンツにはおそらく呼び名があるのだろう。脚のラインにフィットしていないのが新鮮に見える。それにしても赤や青や紫の色が目に染みる。
滞在目的は9月に控えているレインボードロップス公演のクリエイションワークショップ二日間。初年度からのメンバーも、今年からのニューフェイスも、何ともごきげんで愉快。それぞれの放つ色の鮮やかさも混ざり具合も勢いを増している。集まるみんなが顔をほころばせ、なごみの中で身体を解放して行けるのはどんな時だって目指すところだ。
このハーモニーが、溢れ出るような作品にしたい。
*注記 数日間にわたって書き続けたため、祇園祭りの終了後のアップとなりました。ご了承下さいませ。
(茉歩)