濃密な毎日は飛ぶように過ぎて行く。スタートする事業の下見や打ち合わせも多い。6月ももう下旬に入った。下呂から帰還し、ふだんはあまり足を運ばない、仕舞いの会に出かけ、知人が「西王母」を舞うのを拝見した。学生時代に友人が能楽部に所属していて、その頃に一度訪ねて以来の河村能楽堂。学生会館もおしゃれに改築されて、烏丸今出川の佇まいは私が大学に通っていた頃とは様変わりしたが、学食のある建物のすぐ北隣で仕舞いの会が見られることが京都らしい、と思う。
翌週は岐阜山県へ。秋の公演に向けての創作レジデンス。今年は弦楽器二本と身体二つのコラボレーションを予定していて、楽曲選定と作品構成に明け暮れた二日間。バイオリニストとチェリストのお二人に我々を加えてカルテット結成という次第である。
関西に戻り、今年のこちかぜキッズダンスの立ち上げ打ち合わせ。キッズたちはダンスやりたい!と待ってくれているそう。そして応典院本堂ホールへ劇団太陽族の「執行の7人」を観劇に。何だか猛者の出てきそうな勇ましいタイトルだが、実はPTA役員の保護者の方たちのお話。とても繊細に丁寧に創られた時間を堪能した。その余韻のまま、北九州へ。今年のレインボードロップス事業のスタートだ。相変わらずの愉快で愛くるしいメンバーにニューフェイスも加わり、秋の北九州芸術劇場での本番公演に向けて関わる人みんなが良い鼻息。帰りの最終新幹線では、阿比留とわやわや言いつつ男性だけで踊る作品の振付を考案。音楽が流せないので小声で口で歌いながらの抑制した身振り手振りが何とも挙動不審。怪しすぎる。
そして本日、福島は勿来に向かっている。勿来復興プロジェクトの皆さんとの事業。二年目。夕方、現地の高校へ出向く。
山あい、海べり、内陸部、盆地、坂道、住宅地。呼ばれりゃ出向かんどこまでも。今年も半分折り返し。
(茉歩)