2016年5月8日(日)月齢1.3 / 新作の衣装に

5月5日の新作初演の衣装に真田紐をあしらった。今年のNHKの大河ドラマ「真田丸」の主人公幸村と父の昌幸が、刀の柄を巻くために上田地方に伝わっていた紬の織り技を取り入れたものらしい。何度結んでも型のつかない丈夫で素朴な紐。幅は一センチほど。

ほどかれてもまた結ばれ、型を忘れてまた結ばれる。それが作品にもよく寄り添ってくれるように思えた。

舞台はサントミューゼの大ホール。
私たちは昨年出会った地元の染谷丘高校舞踊班(上田市ではクラブ活動の部のことを班と呼び習わしている)の定期公演に出演した。14人の女子高校生たちが溌剌かつ清新に踊った後に20分ほどのピースを上演。密かにお祝いの意味合いもあった。

たくさんのお客さまが見え、舞踊班への温かい拍手が続く。時間を経るごとに広い会場は一つになっていく。女子高校生たちのみずみずしいダンスとはまた異なる身体性が存在し、にわかに諒解できるものではなかったとしても忘れえぬ瞬間を含んでいること。私たちのパートでこのことが実現しえていたなら嬉しい。

上田入りする前のプランとは随分違う仕上がりとなった新作。ここ当分磨き上げていく。来年二月に小ホールで初演する作品への足がかりとなった。タイトルは「エテルノ~eterno~」。

(茉歩)

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